
連結財務諸表とは?企業の全体像を知るための重要な書類
企業がどのようにお金を稼いでいるのか、またどのようにお金を使っているのかを知るためには、財務諸表が必要です。その中でも「連結財務諸表」という言葉は、特に重要なものです。
1. 連結財務諸表の基本
連結財務諸表とは、企業グループ全体の財務状況を示すための書類です。例えば、A社が子会社のB社とC社を持っている場合、A社単独の財務情報だけでなく、B社とC社の情報を合わせて見せるのが連結財務諸表です。
1-1. どうして連結が必要なの?
企業が成長するためには、他の会社と協力したり、買収したりすることがよくあります。しかし、単独の情報だけでは、その企業グループが本当にどれだけお金を持っているのかを正しく理解することが難しいのです。それを解決するために、連結財務諸表が使われます。
2. 連結財務諸表の主な構成
項目 | 説明 |
---|---|
連結貸借対照表 | 企業の資産、負債、純資産を示す。 |
連結損益計算書 | 企業の収益と費用を示し、利益を計算する。 |
連結キャッシュフロー計算書 | 企業がどれだけの現金を稼ぎ、使ったかを示す。 |
2-1. 各書類の役割
それぞれの書類には、特有の役割があります。貸借対照表は企業がどれだけ資産を持っているかを示し、損益計算書は実際にどれだけお金が入ったり出たりしているかを示します。そしてキャッシュフロー計算書は、お金の流れがどうなっているかを教えてくれます。
3. まとめ
連結財務諸表は、企業グループ全体の財務状況を明確にするために重要です。企業の成長や投資判断を行う上で、非常に役立つ情報です。これを理解すれば、企業がどのように運営されているのかをより深く知ることができます。

財務諸表:企業の経営状況を示す書類で、主に「貸借対照表」、「損益計算書」、「キャッシュフロー計算書」などがあります。
連結決算:親会社とその子会社の財務状況を一つの企業としてまとめた決算のこと。企業グループ全体の業績を評価するために行います。
親会社:他の企業(子会社)を支配している企業で、連結財務諸表では中心的な存在となります。
子会社:親会社が株式を持ち、その経営を支配する企業。連結財務諸表において親会社の財務情報と一緒にまとめられます。
単独財務諸表:単体の企業の財務状況を示す財務諸表。「連結財務諸表」と対になる概念で、より細かい情報が得られます。
資産:企業が所有する価値のあるものの総称。連結財務諸表では親会社と子会社の資産が合算されます。
負債:企業が負っている借金や支払い義務のこと。連結財務諸表において、全体の負債状況を把握するために重要な要素です。
株主資本:企業が株主から受けた資金の積み上げ部分。連結財務諸表では、資本政策の決定や株主への配当政策に影響します。
連結決算:企業グループ全体の財務情報をまとめて報告するための決算報告書。
グループ財務諸表:親会社及びその子会社の財務情報を一つにまとめた報表。
統合財務諸表:複数の企業が統合されている場合に作成される財務情報を一元化した報表。
コンソリデーテッド財務諸表:英語の「Consolidated Financial Statements」の訳で、連結財務諸表と同じ意味。
財務諸表:企業の経営成績や財政状態を示す文書のこと。主に貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つが基本となる。
連結財務諸表:親会社とその子会社を一つの企業グループとみなして作成される財務諸表のこと。グループ全体の経営状況を把握できる。
親会社:他の会社(子会社)の株式を一定以上保有し、経営権を持つ企業のこと。子会社に対して支配力を持つ。
子会社:親会社からの支配を受ける企業で、親会社がその株式を一定以上保有している会社を指す。
統合会計:複数の企業がグループとしての財務情報を持つ際に、すべての財務諸表を統合して一つの報告書を作成すること。
持分法:子会社ではないが、影響力を持つ投資先(関連会社)の財務諸表を処理する方法。持分を会計上で反映する。
非支配持分:連結財務諸表の中で、子会社の全部または一部の株式を親会社が所有していない部分を指す。
資本連結:親会社と子会社との資本構成を整理し、連結財務諸表における自己資本を調整すること。
連結会計:親会社とその子会社との間で取引や財務情報を整理し、正確な連結財務諸表を作成するための会計手続き。
損益計算書:ある期間の収益と費用を示し、その差額から利益または損失を計算する財務諸表の一種。
貸借対照表:企業の特定時点における資産、負債、純資産を対照的に示している財務諸表の一つ。
連結財務諸表の対義語・反対語
該当なし
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