
津液とは?
「津液(しんえき)」とは、私たちの体内で様々な役割を果たしている体液の一種です。これには、唾液、汗、涙、消化液などが含まれます。津液は、体の水分を保ちながら、栄養を運び、不要な物質を洗い流すなどの大切な役割を担っています。
津液の役割
津液の主な役割は以下のようになります。
役割 | 説明 |
---|---|
保湿 | 体内の水分を保ち、乾燥を防ぎます。 |
栄養運搬 | 血液やリンパ液と共に、必要な栄養素を全身に運びます。 |
老廃物排出 | 不要な物質を体外に排出する手助けをします。 |
消化促進 | 食べ物の消化を助ける消化液も津液の一部です。 |
津液と健康の関係
津液は、私たちの健康と深い関わりがあります。様々な病気や体調不良の原因として、津液の不足やバランスの乱れが考えられます。例えば:
- 脱水症状: 水分が不足すると、津液が不足し、体が正常に機能しなくなる恐れがあります。
- 消化不良: 消化液が不足すると食べ物がうまく消化されず、腹痛や不快感を引き起こすことがあります。
- 肌トラブル: 津液が不足すると、肌が乾燥し、かゆみや炎症が生じることがあります。
津液を維持するために
健康な津液を維持するためには、以下のようなことが大切です。
まとめ
津液は私たちの体にとって非常に重要な体液であり、健康を維持するために欠かせません。日々の生活で意識して、水分を十分に取ることや食生活に気を配ることが大切です。

漢方 津液 とは:漢方医学では、「津液」とは体の中の水分や潤いを指す言葉です。私たちの体は、60%以上が水でできています。この水分は、血液やリンパ液のように、体の機能を正常に保つためにとても大切です。津液は、消化や代謝を助け、細胞に栄養を届ける役割も果たしています。例えば、食べ物を消化するためには水分が必要ですし、皮膚や内臓を潤すことで健康を保つことができます。一方で、津液が不足すると、体が乾燥しやすくなったり、疲れが溜まりやすくなったりします。そのため、漢方では津液を補うための食材や養生法が大切にされています。具体的には、スイカや冬瓜、豆腐などが津液を補うとされています。これらの食材を上手に取り入れることで、体内の水分バランスを整え、より健康的に過ごすことができます。津液を意識した生活をしてみることは、心身の健康にとても良い影響を与えるでしょう。
唾液:口の中で生成される液体で、食物の消化を助けたり口腔内の清潔を保つ役割があります。
消化:体内で食物を分解し、栄養を吸収する過程のこと。津液は消化を助ける液体として重要です。
体液:体内に存在する液体全般を指し、津液もその一部です。血液やリンパ液などが含まれます。
滋養:生体が必要とする栄養を補うこと。津液は身体の滋養に寄与する重要な役割を果たしています。
中医学:中国の伝統医学で、津液は体の健康状態や病気に対する考え方において重要な概念です。
乾燥:湿気が不足している状態を指し、津液が不足すると身体の乾燥やさまざまな不調を引き起こすことがあります。
水分:体内に含まれる水の量を指し、津液の成分として非常に重要です。適切な水分補給が求められます。
腎:体内の水分を調整する役割を持つ臓器で、津液の生成と関係があります。
経絡:中医学において、エネルギーや津液が流れるとされる経路で、健康維持に重要な役割を果たします。
血:体内の液体の一つで、津液と一緒に体の機能を支える重要な役割を担っています。
体液:体内で循環している液体で、血液やリンパ液などが含まれます。
生体液:生物が体内に持つ液体の総称で、細胞内液や細胞外液が含まれる概念です。
液体:物質の三態(固体、液体、気体)の一つで、流動性を持っています。
血清:血液から血球を除いた液体成分で、免疫物質や栄養素を含んでいます。
体液:体内で循環する液体の総称で、血液やリンパ液、淋膜液などが含まれます。津液は体液の一部とされています。
陰陽:中国哲学における概念で、自然界の相反する二つの力を示します。津液は、体内の陰の性質を持つ液体として、体のバランスに寄与しています。
五臓:中医学において、心、肝、脾、肺、腎の五つの主要な臓器を指します。津液は特に脾に関連し、消化や栄養の吸収に重要です。
気:生体のエネルギーの一種で、生命活動を支える役割を担います。津液と気は相互に関係し合っており、体の健康を保つためには両方のバランスが大切です。
藏:中医学の概念で、身体の内部にある臓器や機能を総称します。津液は藏の一部として、身体の水分管理を担っています。
乾燥症:体内の津液が不足することで起こる症状で、肌の乾燥や口の渇き、便秘などが見られます。津液の状態を改善することで、これらの症状を緩和できます。
滋養:体を養い、健康を保つための要素です。津液は滋養の一環として、体に必要な水分や栄養を供給します。
津液の対義語・反対語
該当なし
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