
トランスポート層とは?
インターネットやコンピュータネットワークを利用する上で、私たちは常にデータを送受信しています。そんなデータが正しく、迅速に目的地に届くために重要な役割を果たすのが「トランスポート層」です。では、トランスポート層とは一体何なのでしょうか?
トランスポート層の役割
トランスポート層は、モデルとして「OSI参照モデル」や「TCP/IPモデル」に含まれる層の一つです。通信を行う際に、送信者と受信者の間でデータの正しい配信を保証してくれます。
主な機能
機能 | 説明 |
---|---|
データの分割 | 大きなデータを小さなパケットに分けます。 |
データの再構築 | 送信先で受け取ったパケットを元のデータに戻します。 |
エラーチェック | データの誤りを検出し、修正します。 |
通信の制御 | データの流れを調整し、混雑を防ぎます。 |
トランスポート層のプロトコル
具体的な通信プロトコルとしては、TCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)があります。
TCPとUDPの違い
特徴 | TCP | UDP |
---|---|---|
通信の信頼性 | 非常に高い | 低い |
データの順序 | 保証される | 保証されない |
接続の確立 | 必要 | 不要 |
TCPは信頼性の高い通信を提供しますが、UDPはより軽快な通信を可能にします。例えば、動画配信やオンラインゲームでは、遅延を少なくするためにUDPがよく使われています。
まとめ
トランスポート層は、インターネット通信の重要な部分を担っており、データが正しく、速やかに送信されるようにひたむきに働いています。これを理解することで、インターネットの裏側に少しでも近づけるかもしれません。ぜひ、トランスポート層の世界に触れてみてください!
TCP:トランスポート層で使用される主要なプロトコルで、データの正確性を保証し、パケットの順序を保つ役割があります。
UDP:トランスポート層の別のプロトコルで、通信の速度を優先し、正確性や順序性を保証しない形でデータを送信します。
ポート番号:トランスポート層で通信を行う際に、特定のアプリケーションを区別するために使われる番号です。
セッション管理:トランスポート層は、データの送受信における接続の確立、維持、終了を管理します。
フロー制御:データの送信速度を調整し、受信側が処理できる量を超えないように制御する仕組みです。
エラーチェック:受信したデータが正確であるかを確認するための仕組みで、エラーがあった場合には再送信を要求します。
リライアビリティ:データ通信の信頼性を指し、トランスポート層はデータが正確かつ迅速に届けられることを目指します。
通信層:トランスポート層は、通信プロトコルを管理し、データの送受信を行うネットワーク層の一部であるため、通信層という言葉でも説明されることがあります。
データトランスポート層:トランスポート層の機能を強調した言い方で、データを最終的な目的地に届けるための役割を示します。
トランスポートプロトコル:トランスポート層で使用される特定の規約やルールを指します。TCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)が例です。
セッション層:トランスポート層の上位に位置する層であり、セッションの確立や管理を行う役割を持つため、関連する概念として触れられることがあります。
ネットワーク通信層:ネットワーク全体のデータ通信に関わる層として、トランスポート層が役割を担っていることを示す言い方です。
TCP:Transmission Control Protocolの略で、データを順序通りに、かつ正確に送信するためのプロトコルです。インターネット上でデータ通信を行う際に広く使用されています。
UDP:User Datagram Protocolの略で、データを迅速に送信するためのプロトコルです。TCPとは異なり、データの順序や正確さを保証しないため、リアルタイム通信に適しています。
スライディングウィンドウ:トランスポート層におけるデータ通信の手法で、送信者と受信者が同時にデータを送受信する際の流れを制御するためのメカニズムです。
ポート番号:特定のアプリケーションやサービスを識別するための番号で、トランスポート層で通信を目的のアプリケーションに振り分けるために使用されます。
セッション管理:通信の開始から終了までの間に、接続を維持し、データのやり取りを整理することを指します。トランスポート層では、セッションの確立や終了を効果的に管理します。
エラー検出:データ通信中に発生したエラーを検出する機能で、トランスポート層ではデータの整合性を確保するために重要な役割を果たします。
フロー制御:データの送り手と受け手の速度を調整し、データが過剰に送られないように管理することです。これにより、通信の効率性が向上します。
接続指向:TCPの特徴で、データの送受信を行う前に接続を確立し、通信の安定性を高める方式です。
非接続指向:UDPの特徴で、事前に接続を確立せずにデータを送信する方式です。これは、迅速なデータ送信が求められる場面で利用されます。
トランスポート層の対義語・反対語
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